<山本病院>看護師「機転」物証に 放置腫瘍を検査に(毎日新聞)

 奈良県大和郡山市の医療法人雄山会「山本病院」=破産手続き中=で肝臓手術を受けた男性患者(当時51歳)が死亡した事件で、摘出された腫瘍(しゅよう)が放置されているのを看護師が見つけ、独自の判断で病理検査に出し、結果も保管していたことが病院関係者への取材で分かった。捜査関係者によると、検査に出されたこの検体が死因などを特定する有力な物証になったという。

 業務上過失致死容疑で再逮捕された理事長で医師の山本文夫容疑者(52)らは06年6月16日、男性の肝臓手術を実施。手術経験や輸血準備などが不十分なまま腫瘍摘出手術に踏み切り、肝静脈を傷つけて失血死させたとされる。

 病院関係者によると、同病院では、摘出した腫瘍を容器に入れて病棟に移し、病理検査の必要があれば外部の検査機関に出す。手術の数日後、病棟のカウンターに男性の検体が放置されているのを看護師が見つけ、病理検査に出したという。

 数週間後、腫瘍は良性との検査結果が届き、看護師はその控えを保管。関係者は「手術前から、がんじゃないのに手術するらしいとうわさになっていたから、悪性か良性かはっきりさせたかったのだろう」と説明する。

 捜査関係者によると、この検体は検査機関に保管され、一緒に残っていた肝静脈の組織片から損傷などが確認された。遺体は既に火葬されているため、大量出血を裏付け死因を特定する唯一の物証になったという。

 山本容疑者らの逮捕を受け、看護師の一人は男性に「(仲間が)かたきを取ったよ」と心の中でつぶやいたという。捜査関係者は「立件できたのは、この組織片があったことが大きい」と話している。【上野宏人、大森治幸】

【関連ニュース】
山本病院:肝臓手術、10回以上…理事長が県に虚偽回答
山本病院事件:死亡男性絡みの診療報酬 300万円にも
山本病院:男性の容体急変時に理事長が外出、飲酒
山本病院事件:不要ながん治療や検査繰り返す 死亡患者に
奈良診療報酬詐欺:山本被告と医師逮捕、患者出血死関連で

毎日映画コンクール 「川崎舞台」華やかに(毎日新聞)
<雪あかりの路>小樽の町に、運河に、キャンドルの灯(毎日新聞)
<殺人未遂容疑>男逮捕 3人切り付け1人死亡 東京・台東(毎日新聞)
耐火素材使わず、火の回り数倍に…たまゆら火災(読売新聞)
小沢幹事長が続投の意向表明、首相も容認(読売新聞)
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。